
段取り力と密な
コミュニケーションが
生み出す、中田造園の
明るい人間関係
江本 喬 えもと たかし
38歳
江本さんが、中途入社されたのは最近のお話ですよね?入社の経緯を教えてください。
2023年の10月に入社しました。東京都北区の十条冨士塚再整備工事の案件でご縁をいただきました。
私は、その工事の2期工事を受託した別会社の現場代理人を担当していたんです。当時、東京都整備局第二市街地事務所に表彰もされ、評価を頂いていたのですが、諸事情で退社することになりまして、その際、3期工事を受託していた中田社長が訪ねて来られて「前期工事の経験を活かしてして力を貸してほしい、一緒にこの工事を完成させてくれないか!」と、声を掛けていただき、翌日から管理業務を任せていただいたのがきっかけです。
実際、冨士塚の案件は、とても難易度の高い案件で、施設所有者、文化財担当官庁、発注官庁、監理会社が携わっていました。全体の工程が「撤去工事」「擁壁工事」「復元工事」の3期工事に分かれていて、私は2期工事の擁壁工事に関わっていました。
最も難しい3期の復元工事を、中田造園さんに引き継ぐ際に「必ず問題が出てくると思うので、何かあったら連絡してください」とお伝えしていました。ですので、声がかかることは想定内だったのですが、管理業務のお手伝いを通じて中田社長の人柄を伺うことができました。
その後、社長から正式に依頼され、中田造園に入社いたしました。実は声を早く掛けてもらえないかなとも思っていたんですがね(笑)。
造園業はずっとやられていたんですか?
私は、造園業は未経験で土木業が専門なんです。公共土木を始めて今5年目くらいですね。その前は警備会社で、警備員の教育担当として管理職に就いていました。10年間ほど所属していたのですが、その時も一身上の都合で警備会社を退社することになり、警備会社時代に出会ったお客様に誘われて、土木会社に転職したんです。
江本さんの役割はどういったものでしょうか?
主に官公庁発注工事を担当する工事部土木管理課の課長として、各工事監理技術者の育成・サポートをしています。具体的な業務内容としては、現場管理、提出書類の管理、見積り、全体の工程管理、原価管理といったことですね。
実は自分自身は身体を動かすのが苦手なんです。歩くのも下手なんです(笑)。
その代わり、考えることは昔から大好きで、チェス・将棋・囲碁・ダイヤモンドゲーム・トランプとか諸々、板上で考えて進めることが好きなんです。そこら辺は現場管理に活かせるのではないか?と思っていますね。

どのような作戦を立てて現場管理をするんですか?
全段取りの期間を、できるだけ綿密にかつ短くする。これに尽きますね。通常は一番最初に、「どうすればいいか?どこから手をつけるか?」と迷っている時間があって、この時間にまず、他にできることを進めようとか思いがちだと思いますが、私の場合、取り敢えず着手したいんですよ。迷っている前に、着手してしまった方がいいと思っています。そういう意味で言うと綿密ではないかもしれませんが、早いタイミングで着手できれば例え失敗してもリカバリーをする時間もできるんです。迷うことに多くの時間を費やすと、失敗することができないんです。
工期が間に合わないことはよくあるのですが、準備工を長く取り過ぎてしまう場合によくあることだと思うんです。役所が、準備工を2ヶ月見繕っていて、2ヶ月準備工をとったら、工期はもう危ないんですね。
その2ヶ月を1ヶ月に縮めることができたら、1ヶ月後ろに余裕ができる。
全部を決めて動くよりは、最低限決めなければならないことを決めてから動き始めて、あとは進みながら決めていくという形がいいと思います。
綿密って意味はここですね。最低限決めなければならないことをきっちり決める。あとは柔軟に進める。一緒に取り組む職人さんたちの経験や応用力に頼りながら、柔軟に進めていくとうまく進むと思います。
あと、私は役所とのやりとりが主な役目なので、このやりとりを常々きっちりやっておく。「どう進んでいるか?」がきちんと伝わっていれば、途中で齟齬による問題は生じない。2週間の工程を、毎週毎週報告しているんですね。そうすれば、現場の職人さんたちは、問題を気にせずに作業を進めることに集中できるんです。月毎の工程が5%くらい遅れていたら別途協議となります。なのでマメなやりとりがとても大切ですね。
管理している現場の職人さんたちとは、どう向き合っているんですか?
まずは「安全」ですね。安全でないと思ったら声を張ってでも止めますね。
朝礼の時に少し話をしたり、休憩のときにもジュースを買って行ったり、全体の工程の話をしながら、密にコミュニケーションをとっていくことが大事だと思っています。
私の仕事は、コミュニケーションとペーパーワークですね。
揉めることはないですか?
ほぼないですね。でも、もしそういったことが起こったら、当事者同士のどちらかの現場を変えるか、時間をずらすかして、仕事に支障がないようにすることをまず第一にしますね。

江本さんにとって、中田造園はどんな会社ですか?
非常に、和気藹々としていますね。
私が入るまで課分けがなかったんです。人数も少しずつ増やして、会社として伸ばしていこうとしている中での動きだったんですが、造園・土木・管理・総務・人事の課ができました。それでも、それぞれコミュニケーションを取りながら、課を跨いでも、うまくやり取りができています。
私自身も、中田造園さんたちは
明るい方達が多いなと思いました。
そうですね。私も中に居て「すごいな」と思うのですが、全体的に仕事に前向きということですね。私は楽しいと思っていますが、みんなもそれぞれ仕事を楽しんでいるんじゃないかな?楽しんでくれていたらいいですよね。あと1億から5億に売上を伸ばしていっているので、みんなの士気も勢い付いているかもしれませんね。
今後、中田造園でやりたいことはありますか?
私、警備会社を立ち上げられる資格を持っているので、警備部をつくることとか、とにかく、売上を伸ばしていけるように動いていきたいですね。そういう意味で言うと警備って薄利多売なんで、違う方法の方が良いかもしれませんが(笑)。
十条の冨士塚をお手伝いしている時に、社長と多くの時間を過ごして、その際に社長の目指していることや、将来への目標を聞かせてもらって。一緒にそれを叶えていきたいし、私自身もこうやったらできるんじゃないかな?とか考えることが、楽しかったんですね。だから中田造園に入ったし、これからもビジョンを叶えていけるように、私も力になりたいなと思っています。社長に参謀欲を掻き立てられました(笑)
しっかり話を聞いてくれるし、思っていることははっきりと言ってくれるし、社長の人柄が決め手でしたね。